現在、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を特定する検査方法はありません。いくつかの症状から総合的に診断を下す必要があります。最もよく見られる例として、まず初期症状として手足の指先に力が入らなくなり、その病状が他の部位へと進行していく場合に筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症が疑われます。この他、筋肉の表面が小さく痙攣する(筋線維束攣縮)や、喋りにくい、飲み込みにくいなど、舌や口の中の筋肉に対する違和感(球症状)などが表れた場合、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の疑いが強くなります。
早期に診断を下すための検査としては、筋肉に細い針を刺して筋肉の活動を調べる「筋電図検査」が有効です。この検査方法であれば、自覚症状がない場合でも異常を検出できるため、より早期の診断が可能となります。この他の検査方法としては、血液検査、MRI、髄液や筋肉組織の検査などが挙げられます。
診断の際は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に似た病気の可能性を排除するため、多角的、総合的な診断が求められます。また、血液検査や画像診断では異常を発見できないケースも多いため、医療従事者は症状や検査結果などをよく考慮して、慎重な判断を下す必要があります。早期の発見、そして治療が生命予後を大きく左右することになりますから、万が一、自覚症状が表れた場合は早急に診察を受けることが望まれます。ちなみに、筋萎縮性側索硬化症(ALS)として診断を受けた場合には、医療費など多くの面で国から助成を受けることができます。
根治を期待できる治療法はなく、対症療法が中心になっています。
進行を遅らせるための薬 ・・・グルタミン酸放出抑制剤のリルゾールは確かめられています。
対症療法・・・1.筋力低下に伴って関節運動できなくなり痛みや関節拘縮が出現する。
痛みに対しては鎮痛剤や湿布薬や毎日関節を動かす自動運動や他動運動などのリハビリテーションを適度に行う。関節拘縮の予防にも毎日関節を動かす自動運動や他動運動などリハビリテーションを適度に行う。
自力での歩行が困難な場合、 下肢装具を使用する。
2.病気に対する不安等から起こる不眠、抑うつには睡眠薬や安定剤を用いる。
痙縮が著しい場合は、抗痙縮剤を用いる。
3.呼吸困難に対しては、補助呼吸を行います。鼻マスクによる呼吸の補助や 喉に穴を開ける 気管切開による呼吸の補助があります。
4.嚥下障害(物がのみ込みにくい)がある場合には、食物の形態を工夫 ( 軟食・きざみ食・流動食 、味の淡泊なもの、冷たいもの ) する、少量ずつ口に入れて嚥下する。
口から食べられなければ経管栄養 食品などを利用して 鼻腔栄養や胃瘻 (いろう・お腹から胃に管を入れる)からの栄養などを行います
5.呼吸が困難になって 気管切開したり呼吸器を付けると、咽頭筋の麻痺により声を出すことがやや難しくなりますので 動く所を使って、 筆談や指文字を使います。また、 手や指の筋肉も弱くなると筆談も難しくなってくるので 文字盤を使用したりコミュニケーションボードにより YES/NO 反応をみたり、 体や目の動きが一部でも残存していれば、適切なコンピューター・マルチメディア(意思伝達装置)などによりコミュニケーションをとることができます。 介護者の側の根気よく真剣に聞くという気持ちが重要です。

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