線条体黒質変性症は、パーキンソン病によく似た症状を生じる病気として知られています。初期症状としては体の震えを自覚される方が多いようです。ただ、パーキンソン病と比べると震えの症状は少なく、両足から進行する例が多い、という点に特徴が見受けられます。脚に生じる症状としては、筋固縮(固まった筋肉の力を抜くことができない状態)が進行し、発病後かなり早い時期に歩行障害をきたす患者さんが多いようです。手先は器用な動きが困難になり、字が書けなくなったり、物が持てないようになります。
パーキンソン病においてはこれらの症状に薬物療法が有効ですが、線条体黒質変性症には薬が効きにくく、対処療法も難しいとされています。そのため、運動機能を維持するためには、歩行訓練、筋力トレーニング、マッサージなどの理学療法を重点的に行なう必要があります。病状が進行すると、運動機能の低下に加えて自律神経にも異常をきたすケースが多いといわれています。具体的な症状としては、起立性低血圧(立ちくらみや目まいを伴う)、排尿障害、便秘、異常発汗、呼吸障害などが挙げられます。
自律神経の問題については、いずれも症状に応じた薬物療法が有効ですが、末期に生じるとされる呼吸障害については、突然死のリスクもあるだけに注意が必要とされます。嚥下障害や便秘などの症状に対しては、やわらかいのもを食べる、ゆっくりとした食事を心がける、食物繊維を多く摂るなど、日常的な生活指導も行なわれます。

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